雨のパリはパッサージュやギャルリーと呼ばれるアーケード街の散策へ

定番スポット

パリのあちこちで見かける「パッサージュ」とか「ギャルリー」は、日本でいうところのアーケード街のこと。そのほとんどがガラス張りの屋根付きだから、雨の日も楽しめます。ひとりでブラブラ散策するもよし、友だちや家族とのランチやカフェタイムを過ごすにもピッタリの場所です。

パリスタYukiのおすすめは、3つのパッサージュやギャルリーを通る「一粒で3度おいしい」コース。地元に詳しいパリジャンになった気分で、ぜひ歩いてみてください。

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Galerie Véro Dodat (ギャルリー・ ヴェロ・ドダ)からスタート!

まずはルーブル美術館に近い、19 rue jean jacques rousseau 75001 (ジャン・ジャック・ルソー通り)にあるGalerie Véro Dodat (ギャルリー・ ヴェロ・ドダ)から出発しましょう。
 
ここは、全長80mと比較的短いパッサージュ。ネオ・クラシック様式のエレガントな建造物の生みの親は、なんと元お肉屋さんだったというから驚きです。
 
1826年の開業当初は郵便馬車や乗り合い馬車の発着地でもあり、駅の役割も果たしていたので大変な賑わいだったとか。1965年には、歴史的建造物として指定され、1997年には大々的な修復をして今の姿になりました。
 
 
 
 
白黒の市松模様に彩られた床と幻想的に浮かび上がる丸い透明ガラスのガス灯。低めの天井がもたらす適度な陰影。金縁の額に入った天使や女神の絵画を展示している天井も、忘れずに見上げてみてください。すべての要素が相まって、レトロでノスタルジックな雰囲気をかもし出しているので、今どきのインスタ映えスポットとしてもイチオシです。
 
渋いゴールドで縁取られたガラス張りの店舗が並び、店と店の境目は半アーチ型の柱と鏡で区切られています。古くからの画廊や古書店が多いのは、19世紀の面影を残す場所柄だからでしょうか。ほかにはコンテンポラリーアート・ギャラリーやChristian Louboutin (クリスチャン・ルブタン) 、イヴ・サン・ローランに見いだされた高級コスメのBy Terry (バイ・テリー)なども入っています。
 
歴史の香りがするクラシックな美術品。真っ赤な靴底がトレードマークの先鋭的なピンヒール。流行の先端を行くモダンなコスメ。そんな風にまるで異なるテイストの商品が一同に並んでいるので、見ごたえあるウィンドウショッピングが楽しめるはずです。
 
そうそう、出口の上にある、商売の神様エルメスと光の神様アポロンの銅像もどうぞお見逃しなく。
 
Galerie Véro Dodat (ギャルリー・ ヴェロ・ドダ)
住所 : 19 rue Jean jacques rousseau 75001 Paris
定休日 : 日曜日
営業時間 : 8:00AM~21:00PM(お店などの営業時間は各店舗によって変わります)

Palais royal (パレ・ロワイヤル)の Galerie de Valois(ギャルリー・ド・ヴァロワ)。

ギャルリー・ ヴェロ・ドダからまっすぐ進むと、5分くらいでパレ・ロワイヤル・ギャルリーの白黒円柱が立っている場所に着きます。 

ギャルリー・ド・ヴァロワはフランス革命の原点としても有名な場所。バスチーユ革命の2日前に弁護士のカミーユ・デムーラン氏が、市民に向けて「武器を取れ!」と演説したのがここです。

パッサージュの原型とも言われる古い造りで、公園と広場を囲むようにして建っています。
 
 
広場には、ダニエル・ビュレン氏のストライプ模様をまとった円柱が260本。全て高さが違う円柱が居並ぶ景色は圧巻で、子どもも大人もこの円柱に登って記念写真撮影をする人気のスポットです。また、洋服のモデルや結婚式のカップル、映画関係者たちもよく撮影に訪れます。
 
パレ・ロワイヤル・ギャルリーは、古い勲章やワッペンを売る店、アンティークのおもちゃ店、オートクチュールのヴィンテージショップなどが並んでいて、まるでここだけ時が止まったかのよう。世界の女優たちに大人気のDidier Ludot (ディディエ・リュド)も入っていて、友人は以前ここで、ニコール・キッドマンさんに遭遇したことがあったとか。
 
歴史的な場所に惹きつけられる新鋭のクリエーターブランドの店もいっぱい!Jérôme L’Huiller(ジェローム・ユイリエ)のカラフルなドレスやPierre Hardy(ピエール・ハーディ)の斬新なシューズ、ローズに思いをはせた香水店のLes Parfums De Rosine(レ・パルファン・ドゥ・ロジンヌ)など、魅力的な店揃いです。
 
 
 
ギャルリー・ド・ヴァロワでは、バラ展や建築や写真の青空展示会などが定期的に行われ、平日のランチタイムには、公園の噴水周辺でくつろぐオフィスワーカーたちの姿も見られます。ここは、パリに暮らす人々の日常にあふれた場所でもあるのです。
 
そういえば、昔この場所に住んでいた二人の詩人、コレットとジャン・コクトー。二人のオマージュ展の一環として、ベンチに彼らのポエムが書いてあるのを最近見かけました。あなたもぜひ、コレットとコクトーの言葉を刻んだベンチで一息ついて、しばしパリの日常を感じてみてください。
 
Palais Royal (パレ・ロワイヤル) / Galerie de Valois (ギャルリー・ド・ヴァロワ)
住所 : 3 rue de valois 75001 Paris
定休日 : ギャルリー自体は年中無休
営業時間 : 7:00AM~20:00PM(お店などの営業時間は各店舗によって変わります)

モザイクの美しい Galerie Vivienne (ギャルリー・ヴィヴィエンヌ)。

 
次は、パレ・ロワイヤル・ギャルリーの噴水の横を通って、白黒円柱とは反対側へ向かいます。真ん中にある小さな抜け道、Rue vivienne (ヴィヴィエンヌ通り)を抜けてから、まっすぐに6番地まで行くとギャルリー・ヴィヴィエンヌの入り口に到着。
 
1960年の映画、「地下鉄のザジ」で主人公のザジがモザイクに沿ってくるくる周りながら走り抜ける場所がここ、ギャルリー・ヴィヴィエンヌです。
 
1823年に建てられてこのパッサージュはガラス天井から太陽の光が降り注ぎ、柱や壁の彫刻、幾何学模様の床のモザイクが一層きれいに見えます。
 
13番地には世界最初の探偵と言われる、フランソワ・ヴィドック氏の事務所があったのだとか。彼は、現在のパリ警視庁となる前身の捜査局を始めたことでも有名です。
 
探偵小説で有名なエドガー・アラン・ポーや、「レ・ミゼラブル」のヴィクトル・ユーゴーも登場人物の着想の際、彼からインスピレーションを得たそうです。そんなフランソワ・ヴィドック氏の自叙伝も、ここギャルリー・ヴィヴィエンヌの古本屋さんで売っています。
 
大御所ブランドの「YUKI TORII」などのプレタポルテ、アクセサリーや雑貨のお店、古本屋や木のおもちゃの店など、バラエティに富んでいます。
 
ティータイムはBistrot Vivienne(ビストロ・ヴィヴィエンヌ)がおすすめ。ここは内装のヴィンテージ感も素敵ですが、一番のおすすめはパッサージュ内の席。ガラス天井から柔らかに降り注ぐ光の中に座れば、パリの古き良き時間を体感できるかも知れません。
 
Galerie viviene(ギャルリー・ヴィヴィエンヌ)
住所 : 6 rue Vivienne 75002 Paris
定休日 : ギャルリー自体は年中無休
営業時間 : 8:30AM~20:30PM(お店などの営業時間は各店舗によって変わります)

注意

 

ウインドーショッピングしながら、3つのギャルリーをのんびり回れるコースをご紹介しました。ギャルリーやパッサージュは、雨の日でも楽しめる便利な場所です。ただし、日曜や祭日は閉まっているところが多いのでご注意ください。平日に行くのが無難です。
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