フランス好きに選ばれるジュエリーはロマンチックな歴史のショーメ

ファッション

フランスに来たなら行ってほしい場所の1つがヴァンドーム広場。
なぜならここには「グランサンク – パリの由緒ある5大ジュエラー – 」が勢ぞろい。世界中から美しいジュエリーを求めて皇室やセレブたちがやってきます。ここではその中でも特に注目したい5大ジュエラーの1つ、Chaumet -ショーメ-にスポットを当てています。

スポンサーリンク

ショーメの始まりはナポレオン

1780年にスタートしたショーメは2020年で創業240年。歴史あるヴァンドーム広場の本店は改装工事を経て2月に再オープンしました。
フランスが好きな人にショーメがおすすめな理由は長い歴史の中でその人気を揺るぎないものとしたからだけではありません。その始まりのエピソードもフランスの歴史上で欠かせない重要人物を巻き込んだフランスならではのものだからです。

当時マリー・アントワネット妃の元に出入りしていた宝石商の元で修行をした Marie-Etienne Nitot ( マリ=エティエンヌ・ニト )氏。彼もだんだん名前が知られるようになりパリのサントノレ通りに自分のブティックをオープンさせました。これが現在「ショーメ」の名で知られるお店の始まりです。

レジェンドによるとそのお店の前で当時まだ将校だったナポレオンの馬が暴れだし、ニト氏は勇敢にも馬に立ち向かいナポレオンを助けたというのです。そして休憩させるために自分のお店へ招きいれ、ナポレオンはニト氏の人柄とその宝石の精巧さにすぐ魅了されたと言われます。助けてもらったナポレオンはその恩を返したい、と皇帝になった時ニト氏を彼のお抱えジュエラーとして選んだと語り継がれています。
それからショーメのビジューは当時の絵画にたくさんお目見えしています。今でもルーブル美術館で見ることのできる作品「ナポレオンの戴冠式」。これはパリのノートルダム寺院で行われた戴冠式の様子を描いたものです。

ルーブル美術館で2番目に大きな絵なので圧倒される印象があるのですが、その美しさを際立たせてくれるのが絵全体にキラキラとちりばめられた宝石の数々でしょう。この絵の中に出てくるメインの女性登場人物の全員がティアラをつけています。

ティアラはナポレオンが古代ローマ時代のようにティアラを権威の象徴と考え、宮廷の女性たちに公式の場での着用を命じたところから来ています。これがヨーロッパ各国の王室にも広がり、現在でも王家の女性たちは大切な場でティアラを着用するようになりました。

こうしてショーメはナポレオンの時代からティアラの第1人者として知られるようになりました。これまでに世界の皇室やセレブからの注文を受けて3500以上のティアラを作成、他のジュエラーと比べものにならないティアラ制作数を誇っています。

受け継がれてきた高い技術

このティアラ作製を通して培われてきた高い技術は今でもパリのアトリエで受け継がれています。選び抜かれたあらゆる一流の素材は、繊細な技術を継承してきた少数精鋭の職人たちによって手作業で仕上げられます。

ショーメの作品にふんだんに使われているプレシャス・ストーンの数々の中でも、彼らの思い入れが一番強いものはダイヤモンドです。純粋さ、完璧さ、永遠の愛を表すダイヤはショーメやナポレオンとジョゼフィーヌ妃の始まりのエピソードにもぴったりです。

ショーメのダイヤモンドは光の輝きが他社ブランドのものより強くスパークしたように広がって見えます。これはショーメがGIA(米国宝石学会)の世界規定に基づいてカラー、透明度、カット、カラットを基準に選びに選び抜いた最高級品のダイヤモンドだけを扱っていることがベースとなっています。

そしてトップクラスの職人の手によってプレシャス・ストーンがまるで浮かび上がっているかのように見えるナイフエッジ技術を駆使しています。これがショーメの特徴でもある宝石の存在感がいっそう強調されて美しく見える秘密です。

そしてカットの技術もにも注目です。ショーメと言えばペアシェイプ・カット。ティアラの形を再現したジョゼフィーヌシリーズ作品で真ん中に輝く有名なティア・ドロップの形です。
緻密なカットで「ファイヤー」と呼ばれる虹色の光がまばゆいばかりに放たれます。これはどの角度から見てもレッド、イエロー、グリーンなどの色に分かれた光をキラキラと四方に拡散するカット手法のおかげです。

おすすめの代表作はこの2つ

ショーメの作品はどれも完成度が高くておすすめを選ぶには迷ってしまうのですが、ここではリングを2つご紹介します。

まずはショーメと言えばティアラ!ティアラをモチーフにした「Josephine – ジョゼフィーヌ – 」シリーズです。エンゲージやマリッジ・リングとしても不動の人気を獲得して今やショーメの代表的なシリーズです。

世界中にティアラを広めるきっかけとなったナポレオンとジョゼフィーヌ。現在では王室などが特別な場に出る時だけつけるものです。これをグッと身近にして230年記念に「日常のティアラ」をリリースしました。

ショーメ得意のペアカット・シェイプでまばゆいばかりのティアラを見事に再現、フランスの思い出も載せたロマンチックで想像力あふれる仕上がりです。その後このロングセラーをアレンジできる「ジョゼフィーヌ・エグレット」シリーズが加わり、自分のテイストのものをリクエストオーダーできるようになりました。

アクアマリンやアメシストなど色付きのプレシャス・ストーンが選べ、パールを加えたりリングを2重、3重にしたりもできます。
ショーメの魅力の1つとして、お客様の好みに応じたアレンジやちょっとした変更に応じてくれる、というのもよく聞きます。自分のアイデアや好みがある場合は一度聞いてみるのがおすすめです。

そして2つ目は「Bee My Love – ビー・マイ・ラブ」のハニカムリング。こちらも皇室の神聖なる象徴でナポレオンとジョゼフィーヌに愛された、黄金のミツバチがモチーフです。ショーメはそのエスプリを受け継ぎ、自然主義は彼らの大切な価値観の1つになっています。

グラフィカルな形はフランスのヒストリーを背景にしながらとてもモダン。現代的で自由奔放だったというジョゼフィーヌの遊び心とも合わさるスタイリッシュなデザインです。
このハニカムリングはリングの内側に1つだけダイヤ入りのものもあり、男性のダイヤモンド・リングはちょっと…という人もつけやすく、カップルに大人気のマリッジリングだそう。デザインもダイヤモンドが全くないシンプルなタイプから内側に1つ、真ん中に3つ、1つおき、ラインストーンで全体に、など自分の好きなものが選べると評価が高いのです。

ショーメのリングは重ねてつけられるというレアなコンセプトでもよく知られていて、ビー・マイ・ラブシリーズもその代表作です
10年の記念ごとにダイヤモンドの数を増やして買っていくカップル、目標を達成するごとに自分へのご褒美に1つずつ指に重ね付けをしていく人などもいるそうです。毎日その日の気分に合わせて組み合わせを変えてることもでき、飽きさせない楽しみ方でビー・マイ・ラブシリーズはショーメのロングセラーの仲間入りをしました。

「恋人に想いを表現するタイムレスなジュエリーを創り続けています。」というショーメ。240年以上の時を経てもその歴史とノウハウを大切に引き継ぎながら、現代の風に乗って進化しています。フランス大好きなあなたにぜひ知っておいていただきたいブランドの1つです。

(***写真のリングたちはどちらもコレクションをアレンジした特注品です。)

Chaumet(ショーメ本店)
12 Place Vendôme, 75001 Paris
TEL: +33(0)1 44 77 24 24
営業日:月~土曜日10時30分~18時00分
定休日:日曜日
メトロ:1号線Tuileries駅、7・14号線Pyamides駅
タイトルとURLをコピーしました