コロナ禍中のフランスのスーパー事情と買った食品の除菌や保存について

コラム
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スーパーから米やパスタが消えていった

隣国イタリアの様子からしてフランスもロックダウンがやってくるのではないか、という暗雲は2月中旬から立ち込めていた。

私はいつも日曜に1週間分の買い物をするのだけど、その頃には既に毎週、缶詰類やパスタ、米などがどんどん商品棚から消えていくのを目の当たりにしてなんとも言えない、いや〜な感じがしていた。車を運転しない私は一度に多くは買うことができないし、うちはパパが買いだめを嫌うのでいつもより1〜2つ多め、くらいの買い足しにとどまっていた。

しかし、とにかくフランスのロックダウンは日本のように少しずつ、ではなく経過が早すぎた。3月13日金曜の夜20時に大統領がいきなり次の月曜(16日)から学校を閉めると発表してから次の日にはレストランが閉まり、会社からもリモートワークを同時に言い渡され、物も心の準備もないままに突然 17日昼から始まってしまった…。この間実質3,4日。こちらの記事にもあるように私もやっとのことでロックダウンの前日、みんながちょっとしたパニック買いで街にあふれる中で、少し食料品のストック買いができたという有様。

それから 約1ヶ月、最初の2週間はスーパーなど人の集まる場所にはいかないようにしていた。それでも2週間もたつとさすがに足りないものも多くなり、やっぱり買い物に行かないといけないことになってしまう。買い物での外出許可は家族の中で1人だけが行っていいというもの。私はコロナ感染を疑う突発熱がでたことや花粉アレルギーの症状も今がピークなのでうちではパパが主に行ってくれることに決定。

お店はどこも入場制限、並ぶこと必須

中くらいの規模のスーパーでは入場制限をしているので1人出たら1人入店というようにしている所が多い。なので店の中も人が少なく十分な距離が保てるとのこと。みんな外に1m間隔で並んでそれに従い、店内が狭いパン屋などは1人ずつの入店のみとなっている。

最初の2週間はマスクもしている人は少なく、人によってお互いに近づいてはいけない、という意識は様々で、パパが行ったスーパーでは“後ろの人が近づきすぎる!”と騒いでた人もいたそう。そうやって大声を出すと逆に警備員も近寄るし、つばが飛ぶのでは…。

やっぱり朝や夕方は混むそうなので、空いている時間帯はお昼時らしい。ただ、そうすると卵やおろしチーズなどのよく使うものや低価格商品などは既にな売り切れという状態なので必然的に高いものを買うことになり、エンゲル係数がかなり上がっている。今でも小麦粉、パスタ、缶詰類など保存のきくものは手に入りにくかったりする。

スーパーのネットで注文して配達を頼めばいい!と考えたけど、パリ近郊外の私達のエリアでは配達はパンク状態。2週間後の予定表までいっぱいでそれ以降の予定表が出ていない。お店側の2週間後のストック状況や入荷の予定が立たないからだろうと思うけど。

スーパーの品物は全部除菌してウサギと一緒に空気にさらす

さらにスーパーで買ってきたものをどうするのか?という問題にぶち当たり。
ネットで調べた所、“2時間は風通しの良い場所に置いて外気にさらしておく。生鮮食品などすぐに冷蔵庫に入れないといけないものは、ホワイトビネガーで拭き取ってから入れる”というのが一般的な考えのよう。ホワイトビネガーで本当に除菌できるのか?という論争もあるが、今では抗菌拭き取りの使い捨てクリーナーなども手に入らないので、敢えて一般家庭でよく掃除に使っているので買い置きがあるであろう、ホワイトビネガーと言っているような気がするのは私だけ?

それからフランス人には欠かせない毎日のバゲットパン。
“フランス人はバゲットパンは外気に触れたまま、しかも(汚い)脇の下に挟んで持ち帰る”なんて揶揄されて、その通りだとこれまでは笑っていた…。これも「オーブンで焼かれているし、お店でかなりの衛生条件を満たしているからそのままで大丈夫」という考えと、オーブンで温め直してから、という人など意見は色々。うちでは冷凍することが多いので冷凍していないものはオーブンで温めることにした。パパはたまに忘れてそのまま食べているけど…。

スーパーで買った食品についてはうちではパパと相談してこう決めた。まず余計な包装をのけて外のゴミ箱に捨てる。それからゴム手袋をして使い捨て除菌クリーナーか水なし手洗いの液体アルコールを使い捨てのキッチンペーパーに取って1つずつ拭く。その後、直接日光があたらない風の通る玄関口に2時間くらい放置する。野菜と果物は消毒せず、風と日光の当たる家の外にこちらも2時間放置。日光消毒のイメージで…。

うーん、本当にこれで効き目があるのかというとはっきり言って不明。気休めになってるだけのような感じもする。ママ友やご近所さんに聞いても、みんなできる範囲でやるしかないという感じでほとんど同じようなことをしているそう。

とにかく買い物をするのにも時間かかるし、家に持ち帰ってからも全部拭いたり外に並べたり、毎回その作業をすると自分たちの置かれている状態を嫌でも思い出す。そこから不安な気持ちがよみがえり、ストレス要因にもなっている。
でもこれがまだ1ヶ月(以上)続く…。何とか乗り越えるしかない。

それにしても本当に毎日スーパーやパン屋、薬局、ゴミ収集車、郵便局、配達人などなどの人達は私達のために毎日危険を犯しながら働いてくれている。医療従事者なんて毎日何十時間も働いてウイルスと戦ってくれている。家から出れないだけの私達は文句なんて言っていられない。外出制限に従うことが私達にできる最小限のことだろうと思う。本当にみんなに感謝しています、ありがとう。

外に野菜や果物を並べているとうさぎがこうしてやってくる

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