パリの星付きレストランの中でもベスト3は特別な記念日におすすめです

レストラン

誕生日、合格、卒業など特別な記念日のお祝いを兼ねてパリにやってきたという方に、パリ案内をすることがしばしばあるパリスタのYukiです。

そんな時によく利用する「特別な日のための星付きレストランベスト3」をご紹介します。パリが誇るガストロノミーレストランといえば、これで決まりです。(※ガストロノミーとは美食術。シェフの腕や創作力、良質な食材や空間、その全てにおいて優れているのがガストロノミーレストラン)

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2つ星獲得の創作フレンチレストラン「Kei-ケイ」

はじめにご紹介する創作フレンチのお店「Kei-ケイ」は、2つ星を獲得しています。

店名の由来でもあるシェフの小林圭(こばやし けい)さんは、フランスでも有名な方。地方レストランで働いたあと、3ッ星 レストラン「アラン・デュカス・オ・プラザ・アテネ」で7年働き、そのうち最後の 4年はスーシェフまで勤めたという実力の持ち主です。

2011年にオープンした「Kei-ケイ」は、早くも1年後には1つ星を獲得!そして2017年には、外国人オーナーシェフとしては初となる2つ星を獲得しました。

お店がある場所はオペラ地区の隣接エリア。パレ・ロワイヤル公園やヴェロ・ロダギャラリー・パッサージュ(アーケード街)の近くです。

ホワイトを基調にしてグレーのソファや大きなシャンデリアを配した内装が、エレガントで落ち着いた空間を演出しています。

出てくる料理はどれも美しく、まるで絵画のようです。中でも、看板メニューのひとつ「ガーデンサラダ」は、モネの家の花畑を思わせるような芸術品。「目にも美味しい」とは、まさにこの店の料理のことかも。

ベースはフランス料理ですが、高級な旬の食材を巧みに取り入れ、調理法や盛り付けにまで細心の気配りをしたおまかせコースは、ほんのり「和のテイスト」も感じられるのが嬉しい限り。

お客さんは世界各国からやってくるので、店内には色んな言語が飛び交います。でも、日本人客の率も高く、日本人スタッフに日本語でオーダーや質問ができるお店なので安心です。

レストランの良し悪しはスタッフの接客にも大いに左右されます。その点でも「Kei-ケイ」の接客レベルは非常に高く、そこかしこに心遣いを感じさせてくれます。誕生日祝いに「Kei-ケイ」を利用した私の友人は、翌年の同じ日に訪れると、特にリクエストしていないのに静かな二人席が用意されていて感激したそうです。

非の打ち所のない素晴らしい「Kei-ケイ」ですが、あまりの人気で予約が取りづらいのが唯一のネックかも知れません。できるだけ、1ヶ月以上前に予約しておくことをおすすめします。

***追記:2020年、日本人で初めての3つ星を獲得しました!!!ますます予約がとりにくくなりましたが、ケイさん、おめでとうございます。

Kei(ケイ)
住所:5 rue Coq Heron 75001 PARIS
電話番号:00 33 (0)1 42 33 14 74
営業時間:《ランチ》12:30PM~、《ディナー》19:45PM~
定休日:日・月曜、木曜のランチ
https://www.restaurant-kei.fr/welcome-japan.html

料金目安
《ランチ》
・ランチコース  58 €
・デギュスタシオンコース  125 €
・プレステージコース  199 €

《ディナー》
・ディスカバリーコース 110 €
・デギュスタシオンコース 150 €
・プレステージコース 220 €

 

有名女性シェフの「La dame de Pique-ラ・ダム・ドゥ・ピック」

次にご紹介するのは、「La dame de Pique-ラ・ダム・ドゥ・ピック」。こちらはフランスでも珍しい女性3つ星シェフのレストラン。
ルーブル美術館からほど近い場所にあり、外の通りから思わずのぞき込みたくなるようなオープンキッチン仕立てです。
店内でまず目を引くのは、花のモチーフをあしらった白いレザーの壁でしょう。シンプルながら随所に女性らしい繊細なこだわりを感じる内装は、「スペードの女王」という店名にふさわしい印象です。トランプになぞらえたのか、メニューもカード仕様になっています。
シェフのアンヌ・ソフィーさんは、ガストロノミー界の女王と呼ばれるほどの人物。フランス南東部ヴァランスの3つ星レストラン「Maison Picーメゾン・ピック」を亡き父親から受け継いだのち、セカンドとしてパリに出したのが「La dame de Pique-ラ・ダム・ドゥ・ピック」です。さらにロンドンやシンガポールにも続々出店している「クイーンの食卓」をぜひご体感ください。
ブルーのシャツとジーンズにエプロンをかけたスタッフ陣の教育も徹底しています。約50席はある広い店内でキビキビ動くスタッフサービスの評価は高く、「ハレの日」を祝うファミリーだけでなく、ビジネス使いのグループも多いようです。
料理はどれも女性らしい華やかさに満ちています。柑橘系のフルーツや、ハーブ、エピスなど香りが強いものを上手に組み合わせたメニューには、世界的に活躍する女性シェフの芯の強さが垣間見えるようです。
たとえば、サンショウとコショウのムースやダマスローズのクリームなど、季節を感じる食材と独創的なソースを組み合わせた斬新なメニューがこのお店の特徴。お皿を運んでくれるスタッフからソースの説明を聞くことも、楽しみのひとつです。
広いレストランで席数も多いので予約が取りやすいかと思いきや、そこはやはり人気女性シェフのお店。直前の予約は難しいので、余裕をもっての予約が必須です。

料金目安
《ランチ》
・ランチコース (月〜金)69 €

《ディナー》
・プレジールシオンコース  119 €
・グルマンディーズコース  149 €

 

Yam’ Tcha – ヤムチャはフレンチとアジアンのフュージョン

ガストロノミーレストランおすすめベスト3の最後は「Yam’ Tcha – ヤムチャ」をご紹介しましょう。このお店は、フランス人女性シェフのアデリン・グラタルドさんが香港人のお茶ソムリエであるご主人チ・ワ・チャン氏と営むフレンチ&中華の融合レストランです。

こじんまりした入り口を一歩入ると、とても天井が高いことにまずは驚くでしょう。金屏風の壁やランタン型の間接照明を取り入れたコーナーは、古き良き時代のアジアンテイストを漂わせ、ウォン・カー・ウェイ監督の「In the mood for love」 を彷彿とさせます。

全体にシックでモダンな内装で、奥へ奥へといざなうような縦長の店内はとても静かです。その静けさは、このお店が高級ブティックの立ち並ぶゴージャスなサントノレ通りに面していることを一瞬忘れさせます。あえて木目の目立つテーブルや椅子を使うことで木の温かみが感じられ、とても居心地の良い落ち着くレストランです。

女性シェフとお茶ソムリエのご夫妻は、ともに少々変わったキャリアの持ち主。まず奥様は、元々ドイツ語の先生をめざしていて、ドイツで勉強中にキッチンのアルバイトを始めたのが料理の道へ進むきっかけになったのだとか。ご主人の方の前職はグラフィックデザイナー。こちらも異色の転身です。北フランスのノルマンディーで出会ったお二人は、やがて公私ともに欠かせないパートナーとなったわけです。

女性シェフが毎朝考えるメニューに沿って、お茶のセレクションを考えるのがご主人の役目。もし、シェフが料理を少しでも変えたなら、その都度お茶も考え直すという徹底ぶり。ご夫婦2人が寄り添って作ったレストランらしく、料理にも店の造りにもフランスとアジアのフュージョンが感じられます。

私も初めてのときはお店の背景を知らなかったので、いきなり肉まん風のものが出てきてビックリ。ワインとお茶という今までにない組み合わせにも驚きましたが、その斬新さはクセになる予感に満ちていました。

2016年。Netflixで「女性シェフ、アデリン・グラタルド特集」が組まれたことで、Yam’ Tcha – ヤムチャは一躍有名に。その上、次月の予約ができるのは第一金曜日だけというシステムのせいもあり、席の確保には何ヶ月も前からスタンバイが必要でした。

でも今は、ネット予約が可能になったので以前ほどの苦労はありません。とは言え、すぐにいっぱいになるので、思い立ったときにサクッとネット予約しておきましょう。

 

Yam’ Tcha (ヤムチャ)
住所:121 Rue Saint-Honoré 75001 Paris
電話番号:00 33 (0)1 40 26 08 07
営業時間:《ランチ》12:00PM~、《ディナー》20:00PM~
定休日:日・月曜、火曜のランチ
https://www.yamtcha.com/reservations.html

料金目安
《ランチ》
・ランチコース(月〜金)  70 € + お茶とワインの飲み物を添えて30 €〜
・デギュスタシオンコース  EUR150 €+ お茶とワインの飲み物を添えて55 €〜

《ディナー》
・デギュスタシオンコース のみ! EUR150 €+ お茶とワインの飲み物を添えて55 €〜

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