5月6月でロックダウンの段階的な解除 ぎこちなくパリが動きだした

コラム
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5月11日から段階的にロックダウン解除

5月11日からついにロックダウン解除スタート!でもこの時点でもパリ近郊外はレッドゾーン。まだウイルスが活発に広まっているとなっていた。
それでも外出は1日1時間、しかも証明書を自分で作って携帯、というものが無くなっただけでも大きな違いだった。

5月11日からパリの中心地にある会社に戻るかという議論もあったけど、6:30〜9:30、16:00〜19:00の間は通勤ラッシュとなるのでその間にバスや地下鉄を通勤で使わざるをえない人は会社からの証明書が必要となる。
うちの会社は交通機関にみんな乗りたくない、という意見もあり、取りあえず5月はテレワーク続行となった。それに息子はまだ学校がなく、家庭学習なので私はどちらにしろ会社には行けない。

それにしてもテレワークしながらの家庭学習は本当に親にすごい負担がかかる。
こういう対応は仕事場によっても違う。パパの会社ではテレワークになった最初から、子どもなど仕事に支障が出る人は働ける日を提出して下さい、と連絡が来た。パパは私と交代で息子の先生役をするので2日半、仕事ができないと申請をした。給与もそのまま。しかも30分以内の通勤圏内なら来てもいいとなったらしいけど、他の人はテレワーク続行。パパの勤務先は8月は閉まるので強制的に夏休み。まさか次に出勤するのは9月かも?と言っていた。

息子の学校は、市で一番のマンモス校だけに、学校に受け入れられたのは両親が病院やどうしても外で働かないといけない業種の優先者のみ。私たちは全くその中に入らないので、息子は学校に行けないし、5月11日の時点ではまだ行かせることもしなかっただろう。9月までなかったら…と思ったけどどっちにしろ7月1週目のあとは約2ヶ月の夏休み。

6月2日からロックダウンはパリ市内外でも加速

6月2日からパリ近郊外もオレンジゾーンとなり、レッドゾーンはフランス本土ではなくなった。

カフェもテラスのみ解禁となり、夏日よりの続いたパリジャンたちで埋まりつくした。最初の方こそみんなマスクをしないと危ないとの意識も会った気がするけど、だんだんその姿はもう平常の生活に戻ったようになっていった。

私達も買い物を全部ハンドジェルでふき取って、お日さまに干す、ということをやめた。
お店ではまだ入場制限などもみんな守っているけど、以前より緊迫した雰囲気がうすれた様子。

6月始め、息子は初めて友だちの家に呼ばれて遊びに行った。
これには最初、ソーシャルディスタンスが保てないに決まってるのでどうしょうかとパパと話したけど、子どもがウイルスを運ぶ媒体ではないという説を信じることにした。
息子は大喜び、子どもにとって2ヶ月半も友だちに会えなかったなんて本当に酷だ。私と息子は近所の息子の友だちの家には2、3日に1回窓越しに話をしていたけど、それだけだった。

そして私は仕事、家庭学習、その他もろもろで限界

私の仕事は暗礁に乗り上げていた。新しいプロジェクトはなかなか進まず、やる気がない同僚、できないらしい同僚と全く進まず。最後にはビッグボスが登場してペップトークをされる始末…。こんなに結果が出ないなら閉める!と言われて、私はバーンアウトの縁まで追い込まれた。

私は日本人なんだなとつくづく思った。仕事も家庭学習も全部やろうとして、しかも完璧にやろうとするから逆に上手くいかない。
できるだけやった、と明らかにやってないのがわかるのを出してくる同僚。それでも平気なのがフランス人。私は自分で自分を追い詰めてしまうけど、それに気づく暇もなかった。

フランスではできるだけのことをやって、できないなら仕方ないと割り切ることを知らないといけない。残念なことに、この国では自分の限界を超えて頑張って仕事をするものなら“あいつは使えるやつ”と思われてつけこまれる。自分のものでもない仕事を回されて評価もなしでいいように使われてしまうのが普通。

“パパには病欠にしてちょっと休め”と言われたけど、それができないのが日本人だな〜とも思う。
思い切って辞めてしまうかとの葛藤がこれからも続く。ただ、コロナの第2波が来て再度ロックダウンになろうものなら、確実に私達の部門は閉まる。
今が頑張りどきなのか、この努力が泡となって消えるのか。未来だけが知っている。

6月22日から学校再開、レストランも通常営業へ

6月14日日曜日、20時の大統領発表でいきなり、明日からお店などは通常営業、22日からは学校再開、レストランもテラスだけでなく通常営業してもいいと発表!

私はもともと「14日から子どものいない人はフル出勤、子どもがいる人は来れる範囲で2、3日でも会社に出ること」という会社命令で週2で出勤することにしていた。(それでも、「まだ危ないから毎日は行きません」という同僚もいた。)
パパの会社は28日からオフィスに戻るようにお達しがあったけど、ソーシャルディスタンスが保てないので、今のところは分割で週に交代で2.3日出勤となっている。

今週はまだバスや地下鉄もそんなに人は多くなかったけど、22日からはほとんどの人が会社に戻ることになる。それではソーシャルディスタンスなんて結局ないことになるが、これ以上経済を止めることもできないだろう。

ぎこちなく動き出したパリの町、これからどうなるのかはまだわからない。
みんなが無事でありますように、と祈るしかない。

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